不意のピンチでは、とっさの判断が正しいかどうかが、運命を左右します。危機を予測したシミュレーションも大事ですが、裸一貫のフィールドでは頭の中にある目安が不可欠です。
ネットで調べる時間はそこにはありません。
「エネミー・ライン」という映画を見たことがあるでしょうか。ボスニアに不時着した米海軍兵が、追われながら、一人で山野をひたすらに逃げる映画です。所持品は、地図、コンパス、無線機。巧みに地図を読み、司令部と位置情報をやり取りします。
この映画で印象に残るのは、現在地や所要時間を瞬時に出すシーンです。これは、距離と所要時間の目安が頭の中にないとできません。
日本には内紛こそはありませんが、災害や登山で直面するフィールドシーンでは、同じような距離勘がすごく大事です。そこで、今回は地形図を使うときに、役に立ちそうな距離に関する目安をまとめてみました。