始点と終点を指定すると結果が更新されます !!!
注):緯度は北半球でプラス、南半球でマイナス、経度はプラスが東経、マイナスが西経を示します。
算出内容
地球に見立てた回転楕円面上の2点間の最短距離と方位角を求めることができます。
※ここで求める最短線は測地線と呼ばれます(大圏コースとは異なります)。
※あくまでもグーグルマップの緯度経度を用いた回転楕円面上での距離であり、現地での実際の距離とは異なりますので、結果のご使用にはご注意ください。
使用方法
始点と終点の間の最短距離と方位角が即時に表示されます。
上の地図のマーカーと下の地図の十字は連動しています。
表計算の部分は、始点と終点の緯度経度を入力すると距離が自動で計算されます。「地図移動」をクリックすると表中の緯度経度の位置に地図が移動します。
計算方法
以下の楕円体を用いてVincentyの式で計算しています。
楕円体
GRS80楕円体を用いています。パラメータは以下の通りです。
a:6378137.m, b:6356752.31414036m, 1/f:298.257222101
参考文献
Vincenty, T. (1975):”Direct and Inverse Solutions of Geodesics on the Ellipsoid with application of nested equations”, No.176, Survey Review XXIII, pp.88–93. こちらで全文を見れます。
Geocentric Datum of Australia (GDA) Reference Manual. ここのTechnical Manualをおもに参考にしました。
※参考データとして、収束するまでの計算回数、一般によく用いられている簡便な式(Haversine,Hubeny)による結果を付記しています。ここで、Hubenyの式(ガウスの平均緯度式の拡張)による距離は、多項式の第1項のみを用いて計算し、距離2000km以下の場合に表示しています。
検証
各象限間および同じ象限内から無作為に選択した2点について、以下のサイトを用いた計算結果と比較しました。距離は±1mm以内、方位角は有効数字内で一致しました。特に、米国測地局(NGS)のサイトの結果とは、距離も完全に一致しました。
米国測地局(NGS)のサイト:
http://www.ngs.noaa.gov/TOOLS/Inv_Fwd/Inv_Fwd.html
ここのINVERSE(Interactively computes a single azimuth & distance)を用いました。
国土地理院のサイト:
http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/
ここの「距離と方位角の計算」を用いました。
検証例1 From:(0d, 0d) To:(n1d, 180d)
地球は軸方向に少し押しつぶされた楕円体のため、真裏と真表の関係にある赤道の2点間の距離は、赤道回りよりも極回りの方が短くなります。従って、大圏コースと異なり、方位角は90度や270度とならずに、0度となります。NGSのサイトでも同様の結果となり、距離も一致しました。また、google mapsはpolylineの測地線オプションを有効にしているため、同様に極回りの線を描いてくれます。
※終点の緯度経度をちょうど赤道上の(0,180)に指定すると、用いている計算式では算出できないため結果は表示していません。そのため、上の例では北側に1度だけ赤道からずらしています。
検証例2 From:Tokyo(n35d 41m, e139d 41m) To:Los Angeles(n34d 3m, w118d 14m)
東京、ロス間です。測地線(最短線)は孤を描いているのが分かります。距離、方位角ともに、NGSと国土地理院のサイトの結果と一致しました。
検証例3 From:Tokyo(n35d 41m, e139d 41m) To:Santiago(s33d 25m, w70d 35m)
憧れのチリのサンティアゴと東京間です。測地線(最短線)はS字を描いているのが分かります。距離、方位角ともに、NGSと国土地理院のサイトの結果と一致しました。
検証例4 From:Tokyo(n35d 41m, e139d 41m) To:Sydney(s33d 52m, e151d 12m)
東京、シドニー間です。測地線(最短線)はほぼ直線状になります。距離、方位角ともに、NGSと国土地理院のサイトの結果と一致しました。
更新履歴
2012年10月17日:表計算機能を追加しました。